スミレ (2011年5月24日)
園内の芝生にスミレが咲いています。
2011年5月24日 10:28 AM
管理者ブログ
最近、ひるがの高原やその周辺の山々で新緑の中に咲いている山桜は、カスミザクラという種類です。桜には、大きく分けて、葉の展開前に花が咲く種類と、展開と同時に咲く種類がありますが、ソメイヨシノや、荘川桜・臥龍桜など県内各地で名木・古木となっている桜の多くは葉の展開前に花が咲きます。一方、カスミザクラは、葉の展開と同時に花が開きます。ひるがの高原には、街路樹として植えられているソメイヨシノ、オオシマザクラ、サトザクラ、そして山桜の一種であるカスミザクラ以外に、カスミザクラと同じく葉の展開と同時に花を咲かせるオオヤマザクラ、葉の展開前に花が咲くエドヒガン(またはアズマヒガンともいう。荘川桜・臥龍桜もこの種類。)が見られます。
2011年5月21日 4:56 AM
今日は、久々の朝からの快晴です。毎年この時期になると南からカッコウが渡ってきます。ここ数年は毎年5月16日に初鳴きを聞いていました。今年は、15日前後が天気があまり良くなく、気温も低めで、カッコウの声も聞くことができませんでしたが、今朝、自宅の窓を開けると遠くのほうからカッコウの声が聞こえてきました。
カッコウは、ユーラシア大陸に広く分布する鳥で、冬季は、東南アジア、インド、アフリカ大陸の熱帯地方から南アフリカで越冬し、夏に北上し繁殖を行います。他の種類の鳥、例えば、オオヨシキリ、ホオジロ、モズなどの巣に卵を生みつけ、雛は産み付けられた巣の親鳥に育ててもらうという特異な生態をもちます。植物園でも、8月のはじめに、モズが仮親となっていると思われる事例を観察したことがあります。その際、巣立ったもうかなり大きなカッコウの幼鳥が動き回るのを、仮親のモズが追い掛け回していました。
2011年5月18日 12:06 PM
夫婦滝周辺の岩場に生えているトウゴクミツバツツジが咲き始めました。植物園のミズバショウ池のそばにあるのはユキグニミツバツツジです。どこから移植されたものなのか不明です。
2011年5月16日 11:47 PM
今日、たまたま昭和20年前後のひるがの高原や上野の様子を知る方とお会いして聞いた話です。
かつて、現在のひるがの高原の国道沿いにあたる場所には、今のポケットパークのあたりからひるがの高原スキー場を通り過ぎたあたりまで延々とミズバショウが咲き誇っていたそうです。そして、村内の鷲見の方が、昔は田植えが6月初旬頃だったらしいのですが、花が終わって大きく広がったミズバショウの葉がたくさん採れるので、肥料にするためにたくさん刈り取って落合の田んぼに敷き並べたということです。落合というのは、ひるがのからやまびこロードを進んで行くと、牧歌の里の少し手前の川のあたりの地名です。その川には落合橋という橋がかかっています。
また、かつて、板橋から上野にかけてはアカマツ林が広がっていて、そこを開墾する際に伐採した松を燃やした煙が何日も消えなかったことや、その松林の名残がやまびこロード沿いに今でも残っていること、湿原植物園のヒツジグサは、今のひるがの親和会館の裏手のあたりから移植したことなどを聞きました。その場所の近くにはヒツジグサはかろうじて残っていますが、数年前までひるがの高原で最後の野生のコウホネがあった場所は埋め立てですべてなくなってしまったことを伝えるととても残念そうでした。
また、機会があればいろいろとお話を聞いてみたいです。
2011年5月15日 10:35 PM
あやめ沢湿原には、湿原の手前の林の中に大きな樹が一本生えています。この樹は10年ほど前から気になっていたのですが、目立つ花も実もつけたこともなく、何年も名前が分からず、こんなに大きいのに花が咲かない樹なんてあるのだろうかとずっと不思議に思っていたのでした。ところが、数年前にミズバショウの花が咲いている時期に、まだ葉が全然ついていない枝に黒っぽい塊がついているのを見つけました。しかし、数日たっても花のようなものは見られず、いつの間にか葉が伸びだして、例の黒い塊は無くなっていたのでした。しかし、葉のつき方や冬芽がアオダモの仲間に似ているので図鑑を調べてみると、どうやらヤチダモではないかということになったのでした。翌年、同じ時期に黒い塊を望遠レンズで覗いてみると黒い塊から黄色いふさふさしたものが伸びています。花びらがないのですが、どうやらこれが花のようです。これでは、ミズバショウに見とれていて気がつかないはずです。
そして、実がならないのは、これが雄の樹だったからでした。つまり、ヤチダモは雌雄別株の植物でした。
ヤチダモは、湿地に生えるトネリコ属の落葉高木です。アオダモと同じように野球のバットなどに利用されます。
ひるがの周辺では、この仲間ではマルバアオダモが多く見られます。マルバアオダモは、ヤチダモやミズバショウの花の時期が終わった後に咲き始めます。ヤチダモとは違い、マルバアオダモの白い花は初夏の新緑の中でよく目立ちます。
2011年5月15日 10:16 PM
今朝、自宅近くの木の上で、いままであまり聞いたことがない長くて不規則な節回しでさえずる白っぽくてちょっと大きめの鳥を目撃しましたが、近づいたら逃げてしまいはっきりと確認できませんでした。夕方、事務所から出ると、今朝聞いた声が近くの別荘のカツラの樹から聞こえてきます。慌ててカメラを持ち出してその場所に行くと逃げて飛んでいってしまいました。あきらめて、事務所に戻ろうとすると、電線の上で一羽のオスのコムクドリがいました。そして、そこから数メートル離れた電線の上にはメスのコムクドリがいました、と思ったら、オスが例の複雑なさえずりをし始め、メスが横っ飛びにオスに近づいてくるではありませんか。最後には、さえずりを続けるオスのすぐそばに並んでいました。ムクドリのイメージが強かったので、コムクドリがこんなすばらしい歌い手だとは思いもよりませんでした。
コムクドリは、森林性のムクドリの仲間。渡り鳥で毎年4月の中旬~下旬に、本州中部以北に渡ってきて繁殖を行います。さえずりが聞かれたということは、ひるがの高原周辺でも繁殖を行っているのかもしれません。
2011年5月15日 9:31 PM
山中峠は、庄川本流と長良川の支流吉田川の分水嶺となっており、ひるがの高原と同じく太平洋と日本海の分水嶺です。
山中峠のミズバショウ自生地は、ひるがの高原から東南東に直線距離で約12km離れた場所にあり、ひるがの高原よりわずかに緯度が低く、岐阜県で最南限のミズバショウ自生地です。ひるがの高原からは車で30~40分ぐらいで行くことができます。ひるがの高原より標高が高いので、見ごろは通常ひるがの高原より1週間ぐらい遅れます。
ミズバショウの時期にここを訪れるのは、約10年ぶりです。前回は残念ながら写真を撮っていなかったので、はっきりとは言えませんが、ミズバショウの数がかなり減っているような気がしました。湿地には、イネ科やカヤツリグサ科が繁茂し、その枯れ草の中にミズバショウが生えているという感じです。また、以前来たときは霧がかかっていて山間の人知れぬ湿地という雰囲気でしたが、今回は晴れて明るかったせいなのか、以前は無かった砕石を入れて整備された遊歩道や新しい木道のせいなのか、公園のような雰囲気でした。
ミズバショウは、葉や仏炎苞がかじられたようになっているものが多く目につきました。もしかすると食害により減少してしまったのかもしれません。それから、土嚢を積んで水をせき止めている箇所もあり、水量も減少しているのかもしれません。
遊歩道周辺では、ヒメイチゲ、コチャルメルソウ、ヒダボタンが咲いていました。
2011年5月14日 10:32 AM
連休が明けて小動物や昆虫たちも見られるようになって来ました。池ではシュレーゲルアオガエル、モリアオガエル、ツチガエルの声も聞こえてきます。
ミズバショウ池のそばでは、今年初めてシオヤトンボをみました。羽化したばかりなのか、動きが鈍くて、20cmぐらいまで近づくことが出来ました。
2011年5月14日 9:40 AM
今朝、早起きして、以前から一度見てみたかった白川村のミズバショウ自生地「大窪沼」に行ってきました。
5時半ごろ、ひるがの高原を発って、途中、道草したり道に迷ったりして7時少し前に到着しました。林道は舗装されていましたが、駐車スペースは林道脇のちょっと広くなっている場所で舗装もなく、数台しか止められそうにないです。壊れかけた看板がなければどこが入口か分からない感じです。そこから杉植林の中を沼まで下って行くのですが、木道の入口を探すまで雪の上を歩いていきました。
湿原に下りると、霧が出ていて薄暗く幻想的な雰囲気でした。周囲の山々からは、センダイムシクイ、トラツグミ、ツツドリの声が聞こえて来ます。
ひるがの高原のミズバショウよりも花は大きめですが、葉に黒い斑点が入るの同じでした。雨の後だったせいか、沼といっても流れはかなりあり小川という感じです。ミズバショウは浅い場所や、岸辺に群生しています。オオカサスゲの群落があると聞いていたのですが、木道上にも雪が残っておりまだ寒いせいか、草丈が短くてどれがそうなのかよく分かりませんでした。周囲は杉植林地で、林床には、常緑のコバノフユイチゴの葉がたくさんありました。
2011年5月8日 9:40 AM
ひるがの高原から南へ少し下った場所に長良川の本流の最上流の谷「かます谷」と、二すじに流れ落ちる滝「夫婦滝」があります。国道156号線沿いのポケットパークから、谷に沿って遊歩道が滝の前まで整備されています。
今年の春は例年より気温が低く、夫婦滝周辺でも5月連休過ぎには例年ならトウゴクミツバツツジやムラサキヤシオなどが見られるですが、いまだにタムシバが咲いており、オオヤマザクラ、エドヒガンが咲き始めたばかりです。周辺の高木で緑の若葉を広げ始めているのはイタヤカエデだけです。川沿いのカツラは2週間ほど前に花が終わり、開き始めたばかりの赤みを帯びた小さな葉をつけています。
遊歩道沿いには、コチャルメルソウ、ヒダボタン、ツルネコノメ、キクザキイチゲなどの草花も咲いていました。
2011年5月8日 4:55 AM
クロモジは、クスノキ科クロモジ属の落葉低木です。山地の落葉樹林内に多く自生します。シロモジと比べると、ブナ林などの、より標高が高く湿った林に多くみられます。ひるがの高原周辺では、大日ヶ岳山ろくにはクロモジが多く、ひるがの高原スキー場周辺の丘陵地の林にはシロモジが多く見られます。花の時期は、シロモジとほぼ同じで花の色も同じく黄色ですが、シロモジより色がうすく黄緑がかって見えますし、ひと枝につく花の数も少なめです。材には独特の芳香があるので楊枝に用いられます。
2011年5月8日 4:30 AM
お問い合わせはこちらへ
岐阜県郡上市高鷲町/高鷲観光協会
TEL 0575-73-2241(開園中)0575-72-5000(冬 季)
開園時間:午前9時~午後4時半
開園期間:4月下旬~10月上旬(定休日無)※変更の場合あり